「電力需要のひっ迫、節電の呼びかけ」の先に見えるもの

 電力使用の高まりは、1月12日関西電力の使用率99%、他の電力会社も90%以上の使用率で、大変厳しい状況と報道されました。

 原因は、寒波で暖房使用が増えたこととされていますが、夏場とともに冬場の暖房使用は想定されているはずです。今回は、火力発電用のLNG=液化天然ガスが不足していること、寒波で雪のため太陽光発電の発電量が低下すること、現在稼働している原発が2基しかないことなども原因であるとされています。

 今後は、脱炭素化に向けて再生可能エネルギーを主力にしていくことになりますが、今回の「節電の呼びかけ」が、電力の安定供給のための原発再稼働に向かわないよう注視していきます。

東京都が 2050 年再エネ 100%をめざす!

2020 年 12 月 20 日「ゼロミッション東京オンラインシンポジウム」に参加しました。

気候危機から東京を、世界を救え! ― ゼロミッション東京戦略 ―

 気候変動による影響は、昨年、日本の各地で経験のない豪雨が発生し、土砂災害などの大きな被害を受けました。昨年公表された報告書(IPCC 特別報告書)では、気温上昇を 2℃上昇よりリスクの低い 1.5℃未満に抑えるためには、2050 年頃に CO2 排出を実質ゼロにする必要があることが示されています。この問題に取り組む東京都の戦略が「ゼロミッション東京」(2019 年 12 月策定)で、「2050 年再生エネ 100%をめざす!」ことになっています。そのため、2030 年には都有施設使用の電力を 100%再エネへ切り替えを目指します。また、家庭での太陽光発電や再エネ電気購入を推進するなどが盛り込まれています。

 

ベランダで気軽に発電!ソーラーパネルやバッテリーの大きさで発電や蓄電量は異なるが、PC、スマホの充電には十分に対応可能。災害時には充電スポットとして活用できる。

 

2019 年 9 月、立川ネットは市民団体とともに都へ「2030 年再エネ目標30%からさらに高い目標に変えるように!」という意見書提出の陳情を立川市議会へ提出、採択されました。意見書が東京都の計画に活かされました。