学校に出席できなくなってしまった学生の中には、統合失調症を発生した可能性のある子もいるそうです。そのとき、初めの対応をどのようにとるかによって、病気を複雑にしてしまうこともあるということです。
しかし、現実には、精神障害に対しての正確な知識がなく、偏見に満ちています。宮薗先生は、まず、教師を始めとする社会に知識がないこと、次に親自身が偏見をもって早い段階で病院に行かないことなどを指摘しました。
正しい知識をもち、偏見をなくしていくために、NPO法人企業教育研究会に参加し、教育プログラムをつくったそうです。学校現場は、総合学習や道徳の時間もすべきことがたくさんあって、なかなかこのプログラムのために時間が取れないので、宮薗先生は、国語の時間に取り入れて行いました。実際の患者の方が出演するDVDを使ったり、実際に患者の家族の方に授業に来てお話をしていただいたり、精神疾患・精神障害への理解を深め、自分はどんな関わりができるかまでを考える機会をもつそうです。
特別なものにせず、国語の授業で扱ったのがとても良いと思いました。まだ、他の教科では扱っていませんが、他県でプログラムを扱うところも出てきたということで、地道な活動ですが、違いを認めあって生きる社会の実現のためには、とても重要な活動だと思いました。(KS)
写真:玉川上水から空を見る・・・