このお話の前に、土井先生の校長時代、そして退職されるまでのドキュメンタリー映像を20分ほど観ました。毎朝「おはよう」と生徒一人一人に声をかける姿。部活動に参加する姿。三鷹高校を最後に退職されて、離任式では卒業生から土肥先生が卒業証書をもらう姿などを観て、生徒に向き合う誠実な教師像が感じ取れました。土肥先生は、なんと、卒業生の名前をすべて覚えているということでした。
教育行政は、政治とは切り離して行われるべきとして、教育委員会制度が取られています。この教育委員は公選制がとられていないため、首長が任命し、議会で承認する流れになっています。ですから、私たち主権が、注意して見ていなければ、首長の政治的な意向によって偏ってしまうことがある、または、行政に意見の言えない無難な人事になってしまう危険を孕んでします。
土肥先生のお話で、特に共感できるところは、教育の場は子どもが主体であること、弱者に対する配慮ができるリーダーを育てるという意識で子どもに接していたということです。こんな当たり前のことを、あえて言わなければならない現状について、とても考えさせられました。
二部は、グループに分かれて、都立高校の問題点と改善するためにはどうしたらよいか、ワークショップで話し合いました。これらをまとめて、東京・生活者ネットワークの提案につなげていきます。
また、各自治体でできることは、それぞれの自治体へ提案していきます。