立川断層の地質調査の公開―2月8日

 元日産自動車村山工場跡地で行われている、立川断層の地質調査が一般公開されました。この調査は東大地震研究所などが、東西に250メートル、幅30メートル、深さ10メートルの大きな溝を掘り断層の様子を確認するためです。溝には3万年から5万年前、この地が多摩川の川底であったことがわかる砂利の地層が見えました。関東ローム層より新しい立川ローム層の様子も確認できました。

 立川断層は東日本震災後、地震の危険性が高まっているといわれていますが、その構造や過去の断層の活動については不明な点が多いことから、断層を確認できる地質調査に、今後の防災対策の策定に向け期待が高まっています。以前から立川断層は上下にずれると考えられていましたが、横にもずれていた可能性があることがわかりました。そのことにより、地震の揺れは地盤の揺れやすさによっても異なりますが、以前の予想を上回る揺れになる可能性が大きくなりました。

 断層の周辺に暮らす私たちは、いつ地震が起き被害にあうか不安になりますが、被害を最小限に防ぐ工夫や知恵はあります。日ごろから家具の固定をしたり、非常用の持ち出し袋を用意したりするほか、地震が起きた際の安否確認の方法を家族で話し合うなど、事前にできる準備を行っておきましょう。そして、いざと言う時に何よりも便りになるのは、ご近所の絆です。東日本でも、神戸の震災でも数えきれない事例があります。この機会にもう一度震災に備えましょう! (H.T記)