暴力を容認しない社会をめざそう! いじめ防止プログラム

 神奈川県藤沢市では、中学校での「いじめ防止教室」が、NPO「湘南DVサポートセンター」と連携し行われています。このプログラムは暴力を使わずに対立を克服する方法や自分も人も大切にする自尊感情を育てることなどを学ぶものです。 

 1月17日、東京・生活者ネットワーク 子ども部会主催で、NPO湘南DVサポートセンターの理事長の瀧田信之さんの学習会に参加しました。

子ども達は「暴力に接することで暴力を身につけてしまう」

 家庭内暴力DVは、20世帯に1世帯行われているという統計があります。それを学校のクラスで置き換えると、1クラスに1人か2人はDVのある家庭の子どもがいることになります。暴力を受けたり見せつけられて育つと、いつしか暴力をコミュニケーション手段の一つとして学びとってしまい、そのことで、トラブルになり、結果的に加害者になったり、被害者になるケースもあるといいます。

 暴力という怒りの行動の陰にある複雑な気持ちを理解し、救い上げていかなくては、暴力は止まらない。暴力に頼らないコミュニケーション力をつけ学校、全体がいじめを許さない気運を高め、いじめの傍観者をなくしていくことがいじめ対策に有効と瀧田さんは話します。

 このプログラムは、講演会・全クラス4回のワークショップ・発表会の後、有志の生徒を募って「スクールバディ」活動へとつないでいきます。「スクールバディ」とは、生徒同士による支え合いのシステムです。バディになった生徒は、いじめを未然に防ぐための様々な企画を考え、情報を発信し、学校から傍観者をなくすための活動をしていきます。

 暴力に頼らないで、感情を伝えられるように学習することで、いじめを防止することができる事例を聞いて、大変参考になりました。

特定非営利活動法人 湘南DVサポートセンター http://www.kodomo-support.org

講師の瀧田信之さんとともに